キャラという仮面を意識しよう。
「画面の向こう側には同じ人間がいる」「相手の気持ちを考えよう」マナーでよく使われる言い回しです。
しかしながら、人狼ゲームの進行中に当てはめると、片面しか言い表して無いように思います。もう片面を言い表すなら「目の前の人の言動は、所詮物語の登場人物に過ぎない。」となります。
人狼における参加者が発言するまでの過程は、下の様にいくつかのステージに分けられています。
- PL(中の人)自身
素の自分。幸せになろうとしたり、何気ない事で笑ったりする参加者自身の想い。 - PL(中の人)が演じる役割と、PLの推理
参加者が、人狼をゲームとして捉えた時の推理や感情。 - PC(キャラ)のもつ感情と推理
参加者が人狼の村中に演じている、キャラの持つ感情や推理。 - PC(キャラ)の言動
参加者が人狼の村中に演じている、キャラの持つ感情や推理に基づいた、人物の言動。
人狼では2.と3.が同じ人も多いですし、分離する必要を感じていない方(中身そのままに喋る人)も居ます。
しかし例えば長期人狼で、PLは男性の人が、役職人狼で女性のキャラを演じるとき、1.2.3.4.はそれぞれ全く別のものとなります。
人外の場合は、4.に更に「村側を演じる仮面」と言うステージが加わりますが、村側でも3.と4.が異なる人も多いでしょう。
これは対面人狼でも同じ事が言えますし、仕事中や、様々な人間関係でも「本音と建前」と言う言葉で表される通り、この概念が応用できます。
また、自分の推理が、3.や4.ではなく1.や2.だけを見ようとしていないか?と言う事を常に自問しましょう。
「この人は狼の時騙らないから〜」などと言った推理は、1.や2.だけを見ていると言えると思います。いわゆるメタ推理ですね。
ペルソナを意識した推理
村の進行中に、相手の発言から不愉快な思いをする時ありませんか?私はあります。
しかし、どんな時でも相手の思惑と言うものは、ただの推理、ゲームのキャラでしかありません。
(しかし、ストレスは判断を鈍らせるので、村の雰囲気が良いに越したことはありません。)
この意識を持っていると、人狼の感情的で強引なライン切りや、過剰またはズレた村へのフォロー、不慣れな占い師に対する苛立ちと吊り誘導……などに惑わされる事も少なくなっていくでしょう。
大切なのは、その人が人外ならどう言う目的を持って動いているのか、村側ならどう言う目的で動いているのか。編成やメンバーが変わる村の中で、この村の中での目的は?
……と言う事を、限られた時間の中で考え、討議し、意見を磨きあえば、自ずと、人狼のゲームとしての洗練度は上がっていき、ひいては上達へと結びついていく様に、僕は思います。
(この記事は、2010年ごろに書いた、人狼BBSまとめサイトの記事をリライトしました。)