脱寡黙:人狼は最初何を考えて話す?

初心者さん(ここで言う初心者さんは、ルール覚えたてぐらいのイメージ)の中には、下の様な事で困っている人も多い事でしょう。

――村人で何を喋ったらいいの?
――そもそも確かな事は何も分からないのに、話す事なんかない!特に初日なんて鉛筆転がしでしょ?

それでも別に大丈夫、だって吊りなんてランダムみたいなもの、人狼は運ゲーだから……と言う人は、ブラウザバックして下さい。

そうでない人は、何を話したらいいのかと悩み、寡黙な自分から脱却したいと言う思いをお持ちかも知れません。
かく言う私も長期人狼から入ったにも関わらず、対面人狼を初めた時はとても寡黙でした。

けれど、村全体での議論の仕方や振り返りには法則がある事に気がついてからは、ある程度話をする事ができる様になりました。

必ず上達し続ける振り返りのやり方

人狼は何をしても良いゲームですが、
慣れないうちに何をしない方が良いか、何に集中するのがやりやすいか。と言う視点で話してみたいと思います。
キーワードは、他力本願、そして村の中でのオリジナリティです。

村の後は、具体的な行動に対して対策しよう。

例えば、村の中でとても真らしい占い師を決め打てれば勝てると言う時に決めきれずにグレーの狼を取り逃がしたとします。
この時、「決め打ちすれば良かった。真占い師の判定通りに追放をしていれば、村は勝っていたのに!」と言う反省(ここで言う「反省」は、次から占い師をいつも決め打つと言う行動を取る事)をするのは早計です。
村の時間は有限です。
貴方が、村の有限の時間内に決め打てないのであれば、今回と同じ場面に遭遇した時、同じ理由で次も決め打てないでしょう。
何故なら、推理と投票行動は似て非なるものだからです。

上の様な場面では、村の外ではどの様にすれば決め打てたかを具体的に掘り下げていきます。

ます「真占い師を決め打つ」とは、「真占い師視点の狼候補を村が追放し続ける」と定義できます。

例えば自分がグレーに居たとします。
村全体で、自分自身の精査に時間を取られたせいで真占い師の発言時間が奪われ、結果真決めうちが出来なかったとします。
すると、実は真決めうちの為に必要な事は推理精度の向上ではなく自分が村人だと早く伝える事…と言う様になります。

或いは、真占い師が人間判定を出した相手の事を、本人の言葉を遮ってまで擁護し、結果対話や精査が邪魔されたとします。この時は、真占い師の心に寄り添う必要があったかも知れません。

もう一つ例を挙げれば、グレーの誰を追放するか票をまとめられず、致し方なく真占い師を追放――と言う可能性もあったかも知れませんね。

村の後は見る視点を変えて、村の中であり得た可能性を拾いましょう。その為に、村の中で他の人がどのように感じていたかを聞き、聞くことができないなら想像して、前提をしっかりとしてから反省点を考える事が有用です。

村の中では積極的に取捨選択を。

一方で、実際の参加中は、どの論点が大切かを選んで考えましょう。また、考えられない事は積極的に他の人に任せましょう。
「短時間でたくさんの物事を考える事」は地力とも言うべき能力ですから一朝一夕には伸びません。
その時々で自分が出来る事に集中すれば、もしかしたら同じ村の仲間が助けてくれるかも知れません。

この事を踏まえて、自分で覚えておく必要性が高いもの、低いものを掘り下げて考えていきたいと思います。

村の中で忘れていい事、覚えておく事

村の中でメモ(長期記憶)の要らないもの

誰かが誰かを疑った理由

鋭い推理、明朗な弁舌。誰しも憧れるものです。
しかし、慣れないうちは本当に不要です。

理由は2つ。
1つは、あまり直感的ではないかも知れませんが、多くの場合疑い理由は他の村人が探してくれます。
もう1つは、そもそも初心者の方は慣れている人の疑い理由を精査する時間がない(あるいは、人外の時に敢えて正しい事を言うように振る舞う事もあります)事が多く、狼の誘導と区別が付かないからです。

また、発言者本人が村人であれば、多くの場合は詳しい理由をきちんと答えてくれます。しかし、人狼であれば、本人にその気がなくとも結果的に嘘を教えてしまう(人狼である事で、村の見方に歪みが生じる為)、あるいは嘘ではないにしても傷つけない為に曖昧な返答をするという事もあり得ます。

自分が感じた白黒

たまに、メモを見ながら「ちゃんと覚えてないのですが、この時(数日前)のこの発言に違和感を感じました」と言う方が居ますが、情報を自分だけのものにしておくのは推奨出来ません。
要素は鮮度が命です。もしメモではなく発言で早く言っていれば、村全体での要素の精査が出来たかもしれないのです。

覚えておく事(メモを書くもの)

生存者(手数)

人狼初心者の為の基本的な論理の話で詳しくお話ししていますが、例えば13人村であればまず生存者数を1番左に書き、2ずつ減らしていきます。間の記号の数が吊り手数です。
1日経つごとに、人数を消しこんでいきます。

容疑者を追放できる回数、そして村の役職の数は、村でも狼でも勝利を目指す為の非常に重要な前提です。

CO・判定

占 Aさん→白 Bさん 白 Dさん
Cさん→白 Dさん 襲撃
Eさん→白 Fさん 黒 Dさん

――と言う様に記述していきます。

処刑・無残(襲撃)

判定の下に書いていくと、時系列で追うことが出来ます。

書けると良いもの

関係性

ライン考察――即ち、人狼同士のつながりを見つけます。
よく勘違いされますが、攻撃をする=人狼としての繋がりがない、ではありません。
「仲間が疑われている時に、仲間を放ったらかして無関係な事に村の話を持っていき、結果仲間の弁解の時間がなく処刑される」などと言った事も当てはまります。
村の中で対立軸を仲間と作る事が、「結果的に」仲間と自分の生存に繋がるのであれば、それは関係性としては切れていないと捉えるべきです。
村の中では人狼の技そのものを指摘する必要はなく、村の外で可能であれば教えてもらいましょう。

書かないけれど共有した方がいい事

自分を人間だと知っている事から見える狼像

人狼は村人を欺こうとします。
論理的な推理とは、前提から演繹的に求めたものだけではありません。
起こった事象に対して「もし人狼が上手くやった結果ならば」と言う仮説推論(アブダクション)を基に推理を進める事は、未知の人狼に初心者が対抗する非常に強力な武器となるのです。

よく人狼をやる上でNGの様に扱われる「自分を疑って来る相手は人狼」と言う推理ですが、実はきっかけとしては悪くないものです。
「もし自分を疑って来る相手が人狼だったなら」と言う仮定を置き、何か相反する様に見える要素があれば人間である可能性が高いと村に提示できます。同時に「自分はただ生き残りたいだけの人狼ではありませんよ」と言う事を、村にアピールする事が出来るのです。

結局何から話せばいいの?

1つは、話題になっている事に対して、
1. もし〇〇さんの言う事が正しいなら、(前提)
2. △△な筈だ(別の前提を持ってくる)
3. でもそうじゃないorこうだった
4. だから〇〇さんの言う事は正しいor正しくない と思う。

もう1つは、話題になってない事に対して、
1. 今の状況は××だ。
2. これを説明できるのは△△だ。
3. でもそうじゃないorこうだった
4. だから1.は違うor可能性が高い。(※後者の場合は帰納的に考える為に、数を用意しなければならない)

となります。
発言者のオリジナルな部分が2,3となりますが、この部分を村に共有する事で、人間が狼を探している様に――少なくとも「村にとって役に立つ人間だ」と思って貰える筈です。
そうすれば、むやみやたらに初日に追放される事も減ってくるのではないでしょうか。

初心者の人も、上級者の人も。
上の2つを使えば、前提のしっかりした議論が出来ますので、是非お試しあれ。

更に詳しくは、
村人の推理の方法(その1)村人の推理の方法(その2)をご覧くださいませ。