CO(カミングアウト)について
「占い師CO!」
人狼をやっている人なら誰でも知っているこの言葉。
今回はこの言葉の意味や、CO戦術そのもののメリット・デメリット等についてお話しします。
CO(カミングアウト)、非COとは
自分が「その役職である」と宣言する事を「CO」と言い、
逆に「その役職ではない」と宣言する事を非COと言います。
これらを村の参加者に求める事を、「COを回す」と表現します。
CO、非COを回す利点
- 役職を確定出来る可能性があります。
役職の欠けが無いと考えられる場合、例えば初日犠牲者が居ない村での初日だとします。
CO対象がその村に1人しかいない固有の役職の場合、全員が非COをする事で、客観視点でその人がただ1人の役職者である事が確定します。
例えば、Aという人が占い師COをし、その他の人が全員非占い師COをすれば、その村での占い師はAと言う人ただ1人である、という事が確定します。(しかしながら、確定すると強力である役職である占い師には、狼側から騙りを出す事が多いです。)霊能者や共有者は確定する事も多いかもしれません。 - 考えるべきパターンが限定され、整理されます。
潜伏(=COしていない)役職者がいる場合、村人たちや狼はその人物が占い師であるのか、霊能者であるのか、村人であるのか、あるいは人狼であるのかを推理していく事と思いますが、COする事によって、考えられる可能性の幅が狭まり、思考しやすい状態を作る事ができます。
例えば「村人としては怪しいが、占い師としてはありえるかもしれない」と言う人物がいた場合に、「占い師ではない」と言う状況が確定すれば、「村人として怪しいし、占い師でもないので人狼ではないか?」と言う人物である、と言う思考になっていきます。
CO、非COを回す欠点
ここまで、COを回すことによる利点を述べてきましたが、逆にCOを回してはいけない場合もあります。
- 役職を当てることで有利になる、村陣営以外の役職がレギュレーションに存在している場合に、勝利されてしまう。
この項目は単純にこのままです。特定の役職を襲撃する事や、推理を当てる事が勝利条件の役職が含まれている場合、村側にとってCOを回す事が損になってしまうでしょう。 - 真役職が乗っ取られる可能性がある。
例えば、潜伏狩人や霊能者を襲撃した後、人狼が狩人、霊能者COをした場合、対抗する人が出てきません。
結果、村側から見ると1人しかCOがないため真役職であるように見え、役職でない村人を吊り続ける、ということが発生します。
また、村側にとって有益であると思われる役職は当然村側は吊りたくない、と考えるはずですので、それを利用して人外が騙るケースがあります。 - 生存することで有利になる役職が死亡する可能性が上がる。
例えば、人狼が狩人を食べたいと思うタイミングで狩人が確定してしまったら、人狼は喜々としてCOした狩人を襲撃するでしょう。また、人狼が白すぎて「襲撃先がない!」となった場合に、確定白が現れれば、人狼は襲撃するでしょう。
様々なタイミングでのCO
- 初日CO
何も情報が無い状態から、1番最初にCOを回す事によって、議論の活性化が期待できます。
また、狼側の戦術(占い師に騙りを出したのか、等)を、早い段階で情報として得ることが出来ます。また、役欠け(ネット人狼では初日犠牲者、ダミーと呼ばれ、対面人狼では、GM……が、村人以外の役職である事)なしルールである場合、対抗が出なければ、役職を確定する事が出来ます。 - 回避CO
昼の議論で占いや吊り先として指定された場合、或いは指定されそうになった時に、自分が(村人ではない)役職である事をCOする事です。多くの場合、対抗COを回す事で、視点の確定(回避COをした人物が真役職であるか、あるいは複数COによって候補が絞られます)が行えます。 - 一斉CO
初日占いありの対面人狼でよく使われる戦術です。確定しうる潜伏役職が存在する場合、偽占い師は確定役職に黒を出すと偽が確定します。このことを利用して、初日黒出しの抑制をしたり、逆に初日に黒を出した人・出された人に対して性格などを考慮し推理をしていく手法です。 - カウンターCO
占い師候補に狼であると言う告発(黒を出される、と呼びます)をされた際に、自分が何らかの役職であるとCOする事です。真村側役職がカウンターCOによって確定した場合、その人物に黒を出した占い師候補は偽である事が確定します。真役職が人狼が真占い師に黒を出された際も、何らかのCOを行う場合があり、一般的には吊りを逃れたり、或いは占い師騙りなどを行います。 - PP(パワープレイ)時における人狼CO
通常の人狼ゲームにおける終了条件は2つあります。1つは、人狼が村から居なくなる事、もう1つは人狼の数が人間の数よりも多くなる事です。ですが、狂人などの存在によって、人狼側の方が村における多数を占める場面が出てきます。このような場合、人狼COによって、吊り票を固定し、狼側勝利へと導きます。これに対抗するためには、村人が狂人へ、自分たちこそが本当の狼側である事をアピールし、吊り票を人狼へ向けなければなりません(しかしながら、複数人狼が生存している場合は、人狼騙りが成功したとしても、次の日に村が終了条件を満たさない事によって村側の人狼騙りが確定してしまいます……。)
今回は、CO(カミングアウト)について、基本的な事をお話しました。
これらの戦術を組み合わせた心理戦などについては、また別の機会にお話することにしましょう。