人狼ゲームのゲームマスター(GM)のコツ
突然ですが、皆さんは夜時間の処理順について考えた事はあるでしょうか。ゲームマスター(以下、GMと略します)をやった事がない人は、あまり意識しない事かもしれません。
今回は、メタを抑える為の役職の処理順や、GMのやり方についてお話したいと思います。
夜フェイズの処理順について
基本役職の処理順(初日)
妖狐→人狼→占い師
役職確認のみ:霊能者→狩人(騎士)→狂人
初日の処理は、人狼と占い師しかありませんが、GMは結果が分からないと判定が出せません。
ですので、妖狐、人狼を先に確認し、次に占いフェイズを行います。
基本役職の処理順と気をつけること(2日目以降)
霊能者→占い師→狩人→人狼
GMが夜フェーズの処理時に気をつける事は、余計な情報を落とさない事です。
また、夜フェーズの行動を、その日の昼までの情報だけで選択させる事です。
特に気をつけなければいけない事は、特定の役職が生存していると言う情報が落ちてしまう事です。
夜フェーズはある程度(10秒程度)で時間を切れるようにしましょう。
「生存時も一定時間呼びかけを待つ」としてしまうのも良いかもしれません。
霊能者は処刑された人の判定を出すだけなので最初に済ませてしまいます。
占い師・狩人・人狼の順番ですが、
人狼フェーズは、人狼が生存していれば必ずやって来る夜フェイズですので最後に行います。
また、人狼が複数居る場合、襲撃先の相談が必要になって来ます。必然的に相談時間は長くなる可能性が上がり、これは同時に推理要素が増える可能性を孕んでいます。
よって、人狼フェーズを最後に置き、なるべく夜フェイズ中の情報量を均等にする様にしましょう。
特殊役職の処理
恋陣営(QP、求婚者、悪女など)の絆打ち
全ての処理の最初に行います。
理由としては、打たれた相手が他の役職を持っていた場合に、動きが変わる可能性があるからです。(例:人狼で騙りに出ずに潜伏する、など。)
絆の指名時は全員に目をつぶらせたまま、GMが一周周り肩に手を乗せる、輪に入り手を握るなどをした後、指名された人の挙手での確認を取るのが望ましいです。
囁き狂人
夜フェイズに、最初に人狼を起こした後に、最後に狂人を起こします。
GMメタ・システムミス発生防止全般
人物指定は、自分から右/左に何番目と指で指示する
多人数でのプレイの場合、たとえレーザーポインタがあったとしても、指差しだけで正確に把握するのは困難です。
スムーズな夜時間のやり取りをする為、何も道具がない時は、GM/参加者は席順での指定を行いましょう。
席に番号がある場合は、それを指示しても良いです。
死亡役職を飛ばさない
早回しすると、該当役職が既にいない可能性が示唆されます。
逆説的に、役職の時間が長い時は、生存している可能性が上がってしまいます。役職死亡時も、ランダムに時間を長く、10秒程度取るとベターです。
最終日に「狩人が居ないので」と夜フェイズを飛ばすGMが居ますが、飛ばさない場合狩人の生存が人狼に分かってしまうので、これも良くありません。
声を向ける方向を統一する
どうしても役職者の方を向いて話してしまいがちですが、目をつむっていてもどの辺りに向けて話しているのかは分かるものです。
常にやや上向きに、卓の中央に向かってアナウンスする癖を付けておきましょう。
役職者とは黙ったままやり取りをし、「この方でよろしいですか?」と言うアナウンスは実際のやり取りとは分ける、と言うやり方を取っても良いでしょう。
連鎖落ちの際にアナウンスを変えない。
たまにアナウンスで笑いを取るGMさんがいますが、基本的には死因が後追いでも、溶けでも、「本日無残な姿で発見されたのは、⚪︎⚪︎さんでした。」として統一する方が望ましいです。
言い方を毎回ランダムにしているつもりでも、人間が考える事なのでどことなく真実の状況に合ったアナウンスをしてしまいやすいです。
アナウンスの順番を、予め死因と関係ないものに決めておく。
GMシート上から、など。
連鎖落ちや妖狐の溶けで落ちた人を後に言う事例が非常に多いですが、悪例です。
特に妖狐入りのレギュレーションで、占い師の呪殺が発生する場合には注意しましょう。
終了条件の確認は朝になる前に。
妖狐など、人間カウントしない役職がある場合の注意点です。
GMが朝、他の処理(襲撃等)が終わっているにも関わらずアナウンスを迷う事により、妖狐の生存が参加者にも伝わってしまいます。
予防策としては、GMシートに残りカウント数をメモしておくなどして、迅速に終了判定をする事が大切です。
開始前にも出来る事
カードと一緒に空き箱を回す
役職がたくさん入っている村で、廃村になったら勿体無いですよね。
カードを配る時に、回収用の空き箱を1人遅れで、見終わったカードを伏せて回す事で、カードがめくれる事による役職バレ防止や、役職忘れの人が出た場合のGM側からのフォローがしやすくなります。
ランダム白の乱数はあらかじめgoogle検索
白お告げ、GMの気分で決めていませんか?
googleで「乱数生成」と検索すると、ランダムで乱数が生成される機能があります。
↑13人村の白お告げ:13-3(狼)-1(本人)なら、上の画像の様な感じ。
お手軽なので使わない手はありませんね!
昼フェーズに注意すべき点
時間を厳守する
いわゆるアルティメット式における順番投票においては、投票理由を投票時に話すことが出来ます。
しかしながら、自分の思っている事をたくさん伝えたいのは基本的に村側心理です。
ゲームなのでルールは守られなければならないですが、喋るのに夢中で時間を守れない(悪質な場合、わざと破るプレイヤーは必ず現れます。
あらゆるスポーツ(麻雀にも罰符と呼ばれるものが存在します)でルール違反は違反側に不利になるように規定されていますが、人狼にはその様な規定がまだありません。
即ゲームから除外すればプレイヤーに対する罰にはなりますが、果たしてそれが適切な重さなのかどうかは、人狼ゲームが日本で遊ばれはじめて数十年経っても結論が出ていません。
極力、裁定側でコントロールするべきです。
議論に介入が出来るのはGMのみと言う意識を持つ
賛否あるかとは思いますが、会としての雰囲気を公平な立場でコントロール出来るのはGMしかいません。
参加者からのコメントはどうしてもポジションによるバイアスが掛かってしまいます。
不適切な言動があった場合にその人を咎めるコメントが出来る立場であることを自覚して、参加者に尽くすことを心がけましょう。
間違いを最小限の被害にする為に
判定や能力行使の相手を間違えた場合は、一巡した後最初からやり直す
間違えない対策と言うよりも、間違った時に被害を最小限に抑える方法です。
特に、GMによる初日占いありの時、「人狼判定の出し間違い」がプレイヤーに伝わるとゲームバランスを大きく崩します。
よって、細心の注意を払いましょう。
(人狼側の対策としては仲間に黒を打ったり、騙り予定でない黒を打たれそうな人に騙って貰ったり。)
ミスは誰にでもありますが、せめて、自分のミスが何のミスか推測させない様にしましょう。
声を出さないGMのやり方
サイレントGM
夜時間、能力者一人一人の肩を叩いて夜フェイズの処理を行うやり方です。
音楽を流しながら能力者を一人ひとり起こしていきます。
メリットとしては、仮に夜時間に覗き見をする様な悪質なプレイヤーが現れた場合に、どのタイミングで目を開けるか分からない為、防ぎやすくなる事。
役職が死亡している際も、自然に夜時間を短く出来ることが上げられます。
直接体に触れられるのが嫌な人も居るため、指し棒が道具としてあった方がいいです。
ない場合は卓を囲った後ろを周り、背中を軽くトントンとして、起こすのもいいでしょう。
特定の場所をウロウロし続けた場合は気配で分かってしまうので、満遍なく歩くことを心がけましょう。
2023年現在、自分がGMをやる時は基本的にこの方法で夜の処理を行います。
また、何の役職が入っているかがプレイヤーに公開されていない様な、闇鍋人狼と言われるレギュレーションでもサイレントGMを使います。
以上、GMをやる時に気をつける点についてお話ししました。それでは、よい人狼ライフを!