人狼ゲームの華とも言える占い師(預言者、とも呼ばれる事が多いです)
今日は、主に対面人狼の初心者さんに向けた占い師の動き方についてお話ししたいと思います。
ここでの前提は、
・初回から追放(吊り)と襲撃がある
・自由占いの文化
・2陣営
とします。
長期人狼の占い師あるいは占い師騙りについては、
占い師の視点から見る騙り占い師のコツを併せてご覧ください。
最初に:占い師はどう言う役職なの?
占い師の役職の説明は、だいたいこんな感じにされる事が多いです。
毎夜1人ずつ、指定した人が人狼かどうかわかる。
これは追放回数の限られる人狼ゲームの中で、最も強力な能力の1つです。
例えば、13人3狼編成で、確定占い師が1人、確定霊能者が1人いたとします。
容疑者は残り11人です。
ここで、ランダムに追放先を決めた時の確率を求めてみましょう。
- 占い師が居ない場合
初日27.2%の確率で狼を追放できます。
※式:3÷11=0.272
また、2回の追放で49.1%狼を1匹以上追放できます。
※式:1 – {( 11 – 3 ) ÷ 11} ×( 10 -3÷10 )} = 54/110 = 0.491 - 占い師が占能力を持っている場合
初日に白お告げだった場合、初日30%の確率で狼を追放できます。
2.8%しか上がっていません。
しかし、2回の追放で狼が吊れる確率は70.8%まで上昇します。
※式:1 – {( 10 – 3 ) ÷ 10} × {( 9 – 3 ) ÷ 9 } × {( 8 – 3 ) ÷ 8 } = 1 – 210/720
20%以上の開きがあります。
今回は、占い師がいかに人狼にとっての脅威であるかを、
ざっくりとしたイメージで把握して貰えれば大丈夫です。
まずはCOを考えよう。
詳しくは、そのCO(カミングアウト)は必要ですか?をご参照ください。
簡単に言うと、「あなたが占い師候補である」と言う事を村に知らせるのが最初の第一歩となります。
COすれば襲撃されてしまうかも知れませんが、潜伏したまま、村に何も情報が残せないと言う状態が最も最悪なので、まずはそれを避ける事を考えましょう。
後でも繰り返しお話しする事ですが、占い師の最も重要な役割は、
村の追放先の決定に対して有益な情報を残す事です。
占い師の潜伏を選ぶのは、あなたがもっと上手くなってからでも遅くはありません。
対抗の出る真占い師の動き方
占い師はこの様に生存すればする程村側は有利です。
ですので、当然人外は占い師騙りをして来ます。
対抗が出た真占い師にとって、最も大切な目的は何でしょうか。
自分が人狼を見つけて真占い師の強さを示す事?……それも1つでしょうが、人狼からもすぐに、自分が真占い師である事が分かってしまいます。
この時、護衛がなければ真占い師はすぐに死んでしまいます。
では、護衛を貰うために騙り占い師よりも村の信用を取る事?
……大切な事ですが、何のために護衛を貰うのでしょうか。
答えは――自陣営勝利の為に、村が容疑者の追放を有効に使える様な占い判定、そして考察を残す事です。
その為に具体的にはどうして行くのがいいでしょうか。
ここに書いてあることが必ずしも1つの答えではありませんが、指針となれば幸いです。
村の思う真占い師像に寄り添おう
村人は、あなたが真占い師であったら、対抗やあなたの見つけた狼と繋がっているのはこの人だ、と言う考察を残す時があります。
一方で、村人は「もしあなたが偽物であったら、それに騙されてはいけない」と気を張っています。
そして、時には強烈な偽視をぶつけてくるかもしれません。
あなたは真占い師であり、それを見抜く事が出来ない村人達は無能の集まりに見えるかもしれません。
しかし、村人の持つ正義感──偽物の都合のいい様にはさせないぞ、と言う心──が目を曇らせるのです。
上で述べた「追放先を選ぶための占」と言う話にも繋がりますが、
あくまでも人狼は多数決で追放が決まると言う事だけがシステムの根幹にあるゲームです。
追放のイニシアチブは、多くの場合大多数を占めるただのの村人にあると言う事を忘れない様に立ち回りましょう。
村の議論に沿って、皆が白黒を知りたがっている占い先を選ぶ
「村からは警戒されていないけれど、真占い師の自分だけが分かる狼」と言うものが仮に居るとして、
その人をいきなり人狼だと説得するのは相当なパワーが必要です。
真占い師のあなたが手こずっている間に、人狼は「人狼だけが真占い師と知っている」あなたにかける罠を構築して行くでしょう。
あるいは、本命の人狼が占えないまま襲撃されてしまうかもしれません。
しかし、どんな時でも占い師として生きている限りは生きている村人たちと一緒に推理をしなければなりません。
白判定でも黒判定でもなるべく無駄にならない占い先を選ぶ
あなたの推理は村の中ですべて当たるとは限りません。
同様に、村人も確信を持って「この人は絶対に人狼だ」と言えて、しかもそれが当たっている時は稀でしょう。
誰を占うか迷った際は、特定の人物が人間か人狼か分かる事によって、どちらの結果でも追放先の選択がしやすくなる人物を選ぶと良いでしょう。
序盤に襲撃されそうな人は占い先に選ばない
襲撃される人と言うのはイコール自動的に確定白が証明される人、と言い換える事が出来ます。
また、基本的に人狼が脅威に感じている人が選ばれます。
元々追放されそうにもない相手の人間判定は、あまり村の議論の役には立ちません。
白判定でも助けられない人はなるべく占わない
村によりますが、1人だけ圧倒的に寡黙で自分の白判定でも助ける事が難しいと言う相手の優先順位は下がります。
逆に、村人達が寡黙に対して占い判定での救済を目論んでいる場合は積極的に占うべきです。ここでも大切なのは、追放先を選ぶための占と言う考え方です。
追放されそうなほど追い詰められた時は狼狙いで逆転を狙おう
占い騙りの対抗が手強く、自身の信用がなくなってきた時は、
自分の占い結果が村に利用されなくなっていきます。
この場合は、説得先を絞るため、敵・味方を明らかにする事を優先してもよいでしょう。
自分の信用を下げているのが人狼であるならば、わざとなので説得しても徒労に終わるでしょう。
人狼判定を得ることで、自分が説得する相手を減らして、時間を有効活用することができます。
ただし、この様に追い詰められた時でも、最後まで村の意見を参考にすることは大切です。
夜時間を大切にする
真占い師がシステム的に偽占い師と違う所があります。
真占い師は夜時間に自分の能力をどこに使うか考え、占い先を変える事が出来ます。
狂人にはそれが「本来は」ありません。次の日の判定出しのタイミングではじめて結果を出す事が出来ます。
人狼は、それに加えて襲撃先を選ぶと言う思考の負荷が掛かります。
夜時間は、たった1人の真占い師独自の視点と考察を持てるタイミングなのです。これを意識をしてプレイしましょう。
きっとそれが、あなたの占い師としての振る舞いや考察に厚みを加えてくれるはずです。
おわりに
以上、簡単になりますが、
占い師の役を貰った時の考え方について最も基本的で、大切と思われる考えをお話ししました。
少しでも、これを読んだ人のお役に立てれば幸いです。
ここでは2陣営戦の話をしましたが、例えば妖狐が入っている村では、「占いでも人外を倒せる」と言う可能性が出てくるので少し違った考え方になります。
しかし、それはまた別の機会のお話しとさせてもらう事にします。
それでは、よい人狼ライフ、占い師ライフを!